無料で簡単にホームページが作れる落とし穴
無料でホームページを作れるサイトやツール(CMS)はいくつもあります。例えば、WIXやJimdoは初心者向けの無料CMSで数多くの方が使用されていると思います。
様々なテンプレートも用意されており、バリエーション豊富で使いやすいです。追加費用を払えば、独自ドメイン(自分だけのURL)での運営も可能です。
まず前提に、無料の簡易CMSを使ってはいけませんと言いたいのではありません。メリットも豊富ですがホームページ運営において、web集客やwebマーケティングにまだまだ弱いところがあることを知ってもらいたいのです。
なので逆に、この記事を参考に無料CMSでホームページを運営する際に気をつけるポイントとして覚えておくのも良いでしょう。
CMSとは?
ホームページを作って管理・運用できるツールのことで、Contents Management Systemの略称でCMSと言います。
無料の簡易CMSのほとんどは、無料登録をしてドメイン(URL)を決めて、テンプレートを決めたら必要な箇所に情報を入れていくだけである程度のホームページが簡単に作成できます。
ホームページ制作会社に依頼するのは高いのでまずは無料で作ってみようと考える方も多いです。
無料CMSでよくある気づきにくい難点
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タグが正しく付けられない
文章それぞれの段落ごとやセクションごとに区切られていなかったり、区切ることができなかったりします。
また、見出しタグでは装飾を見て設定する人が多いため、順番につける必要のある見出し設定ができていないこともよくあります。
さらに、リストや表などの作り方がわからず、適切なタグが設定できなくてそのまま記載している事例も見かけます。(=内部対策のできていないサイトになります。)
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レスポンシブ対応できない
レスポンシブ対応(=モバイルフレンドリー)がうまくいかなくて、携帯(スマホ)で見ると思ったより画像が大きかったり小さかったり、タブレットでは見切れて横スクロールが必要だったりとレスポンシブにまだまだ対応しきれていない無料テンプレートもあります。
他には、モバイル用に同じページをもう一つづつ作成しなければいけなかったりと時間と労力のかかるCMSも存在します。
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解析ツールが入れられない
CMSに解析ツールが備わっている場合もあり、サイト内のアクセス解析という点でそれほど遜色は無いと思いますが、googleが出しているwebサービスには他の機能やメリットが多くあります。
代表的なもので言えば、GSC(Googleサーチコンソール)やGA4(Googleアナリティクス4)などの解析ツールがあります。
なかなかインデックスされないページがあればGSCでインデックスのリクエストを送ることもできるので外部の解析ツールを入れられるCMSの方がいいでしょう。
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サイトの階層構造がうまくいかない
多くのサイトには下層ページが存在します。例えば、コーポレートサイトでサービスがあれば、トップページの下の階層にサービス一覧があり、そのまた下の階層にサービス詳細ページが存在したりします。
この階層構造はサイト運営にとても大切で、カテゴリーで分けたり、主題によってまとめたりすることで検索エンジンのクローラーがサイト全体をクローリングしやすくなるのです。
無料のCMSではその下層ページのディレクトリ名を勝手に付与されることもあり、階層が整理されていないとクローラーはサイト全体を認識しづらいのです。
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特設ページが作りにくい
無料のプランだと設定できるテンプレートは大体一つです。
例えばキャンペーンや新たな事業用に特設ページを作る必要があった場合、そのページだけ違うデザインで作るというのが難しくなります。
もう一つ無料で作ればいいと考える方もいるかも知れませんが、同じビジネス・会社であれば同じドメインから派生してページを作る方がサイト自体が強化されます。
単独で新たに作れば、サイト評価も一からになり検索エンジンからのアクセスには同じように時間と労力が必要になるでしょう。
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デザインが決まっている
テンプレートでおおよそのデザインが決まっているので、独自のカスタマイズが難しいです。
色を変える事や文字のサイズを変えることは可能です。しかし、パソコン用に文字のサイズを変えてしまうと、携帯(スマホ)で見ると大きすぎたりしてしまいます。
レスポンシブ対応が必要なのですが、無料のCMSでは直接html(タグ)やcss(スタイルシート)をさわれなかったりするので、ご自身でのカスタマイズは中々難しいでしょう。
無料CMSで作ったサイトってSEO対策やWebコンサルの依頼できるの?
可能ではあります。しかし限度があるのと、やはり成果として出にくい傾向にあります。
理由はいくつかありますが、まずサイトの内部であるhtml(タグ)やcss(スタイルシート)をさわれないことも多いことが1つ目の理由にあげられます。
下層ページのhtmlの修正はできるけど、headやfooterなどサイト構造の大元となる箇所が修正できないものが多いです。そしてその構造自体に問題のあるCMSもまだ存在します。
従って、構造に問題のCMSをお使いの場合、そのサイト構造から修正(内部対策)しないと成果につながるのは難しいです。
次に解析ツールを入れることができるかも重要になります。(1つ目のサイト構造を修正できるのであればこの点は問題ありません。)
GSC(Googleサーチコンソール)やGA4(Googleアナリティクス4)などの解析ツールには様々な機能があり、SEO対策にすごく役立ちます。
無料CMSで運用中のサイトのSEO対策も可能ですが、できないことも多いのが難点でホームページのリニューアルを進める場合もあります。